top of page
まつむしそう2_edited_edited.jpg

「あなたのおみとり」体験談

みなさまからご投稿いただいた体験談をご紹介いたします。

体験談1|匿名希望

 数年前に実父を病院で看取りました。父は死を非常に怖がっていて、がん末期を告知された時に、終活ノートについて触れると、「早く死ねということか」と怒鳴るくらいで、だれも何も言えず、ただ時間が過ぎていきました。本人も私以外の家族も、一時帰宅や在宅での看取りを想像もしていませんでした。知識も自信もなく、また本人は何かあったらという不安が強かったためです。   主治医から「自宅に帰るなら今が最期のチャンス」と勧められても、本人も家族も動きませんでした。最終的には、主治医から医療職の私に直接勧められ、1週間後の一泊の一時帰宅のため、昼休みは電話をかけまくり、在宅酸素や介護タクシー、訪問看護や万が一の時の訪問診療を手配しました。大変だったにもかかわらず、家族からも本人からも文句ばかりで、心の中では正直やらなければよかったと後悔しました。でもその3週間後、本人の希望で家族が手配し、もう一泊外泊することができました。外泊から1か月過ぎたころ、意識レベルが低下しました。今まで父にケアを拒否されてきた看護師たちと結託し、毎日仕事から早退して一緒に清拭を行いました。一緒に口腔ケアをし、伸び放題の髭をそり、院内の理髪店に来てもらって、散髪もしました。亡くなった時には、父の体はピカピカでした。私の職場の理解もあり、また病棟のすばらしいナースたちの協力や配慮もあって、院内の看取りではありましたが、私には「やり切った」というすがすがしい思いが今もあります。   主治医の先生、病棟の看護師の皆さんには、本当に感謝しています。当時の父が想像できなかった在宅での看取りを、この「あなたのおみとり」という映画は、イメージして選択肢の1つにする助けとなると思います。

閲覧数:297回0件のコメント

最新記事

すべて表示

体験談9|匿名希望

認知症寝たきりになった父を最期まで自宅で見とりました。私は元々看護師をしていましたが、仕事を辞めて最期まで父と一緒に過ごしました。呼吸が止まるまで、そばにいて最期の最期まで。一緒に過ごしていた時間は濃かったかもしれませんが、今でももっと何かできたかもと思う時があります。そし...

体験談8|山本牧子さん

私の父は2024年8月に他界した。 体調が本格的に悪くなってからおよそ2カ月あまりのことだった。 病名はスキルス胃がんといい、おそろしく進行の早い胃がんだった。 6月中旬、電話で体調が悪いと父から聞いて、すぐに会いに行った。そのときは普通に歩いていたけれど、すごく痩せてしま...

体験談7|熊谷祐子さん

認知症の舅と同居しての介護は育児と同時進行で大変だったけどおかげで救われた部分もあります。いっぱい苦労させられたけど最後「ありがとね」って私に言い安らかに逝ってくれて全てが報われた気がしました。

Comments


Commenting has been turned off.
bottom of page